カメラの個別機能説明-DTL編
DTL functions (用語集)
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最後の更新10ヶ月前
GAIN(DTL ゲイン)、FREQ.(DTL ブースト周波数)、 B-W(DTL 白黒バランス)、H/V、 Balance(DTL バランス)、Slim(スリム DTL)、Thresh(DTL スレッシュ)、 Fine(ファイン DTL)、Noise SUP(ノイズサップレス)、Soft(ソフト DTL)、SKIN(スキン DTL)、Color(カラーDTL)、HI-Light(ハイライト DTL)、Clear VF DTL
カメラに搭載されている、色々な DTL(輪郭補正機能)機能説明部分を抜粋しました。
※カメラ機種により、搭載されている機能は異なります。
※カメラ機種により、同一機能において多少の効果の違いがある場合があります。
1. GAIN(DTL ゲイン)
映像に付加するエッジ量を調整する機能です。
DTL GAIN を高く(大きく)すると映像に付加するエッジ量が増え、解像感は増します。
但し、ノイズの量も増加するため、エッジ量を多くし過ぎると画質が低下する場合があります。
2. FREQ.(DTL ブースト周波数)
DTL エッジによりブーストされる中心周波数を調整する機能で、被写体に対し、どのくらいの細 かさを中心にエッジを付加するかを調整する機能です。低くすると大きな被写体の輪郭補正重 視、高くすると細かな被写体の解像感補正重視となるイメージです。
DTL ブースト周波数

3. B-W(DTL 白黒バランス)
暗部と明部のエッジ付加量バランスを調整する機能です。通常は、暗部から明部まで均等な エッジ付加量となるように調整します。
4. H/V 又は Balance(DTL バランス)
H DTL (水平エッジ) と V DTL (垂直エッジ) の付加量バランスを調整する機能です。 通常は、H(水平)と V(垂直)のエッジ付加量が均等になるように調整します。

5. Slim(スリム DTL)
Slim DTL とは、水平方向のエッジ幅を半分にして、きめ細かな画作りを可能にする機能です。 なお、Slim DTL 使用時は、ダイヤゴナル DTL の併用はお避け下さい。また、Slim DTL の ON/OFF 選択にて、DTL GAIN 及び DTL BALANCE が変化することがあります。
6. Thresh(DTL スレッシュ)
DTL エッジ信号から、ノイズの目立ちやすい低輝度レベルのノイズを除去する機能です。 低輝度レベルのノイズを除去しすぎると、ノイズは目立ちにくくなりますが低輝度レベルの解像感 が悪くなり、映像暗部の解像感が落ちます。
DTL スレッショールドの原理(グレースケールチャート撮像例)

7. Fine(ファイン DTL)
細かい被写体に付くエッジ(小さなエッジ信号)を増やし、輝度差の大きな被写体に付くエッジ (大きなエッジ信号)を少なくする機能です。細部の解像感が増すにもかかわらず、大きな被写 体の輪郭がギラつかず、より人間の視覚に近い自然な映像表現が可能となる機能です。ただし設定値を大きくすると、細かい被写体に付くエッジの量は増え解像感は増しますが、同時 にノイズの量も増えます。ノイズの量を十分確認して設定してください。設定値を小さくすると、細かい被写体に付くエッジの量は減り、輝度さの大きな被写体に付くエッジの量は増え、設定 を“1”にすると FINE DTL OFF (従来と同じ) になります。

8. Noise SUP(ノイズサップレス)
DTL エッジ信号からノイズを抑圧する機能です。 抑圧しすぎるとノイズは少なくなりますが、同時に小さいレベルの DTL エッジ信号も抑圧してしま うため、細かい被写体に付くエッジ量も減少し解像感が悪くなります。
ノイズサプレッションの原理(グレースケールチャート撮像例)

9. Soft(ソフト DTL)
コントラストの大きい被写体を撮影すると明るい部分がギラギラすることがありますが、(格子模 様などに顕著に表れます)そのギラツキを軽減する機能です。 コントラストの大きい映像信号はエッジ信号レベルも大きく、それがギラツキの原因となっているの で、その大きなエッジ信号をリミッターにてレベル制限しギラツキを抑えています。ホワイト(上)側・ ブラック(下)側の各々を調整します。(White Sup、Black Sup)

10. SKIN(スキン DTL)
画面全体の DTL 量は変えずに、肌色部分のエッジ信号量のみを調整する機能です。 肌色の DTL 量のみを調整(減らす)することで、人物等の肌色部分のみをぼかし、すっきりと見 せる効果が期待できます。 この機能を使う場合、衣類や周囲の色にスキン DTL の効果が出ない様に、事前に色の選択 をする必要があります。(関連機能:AHD オートヒューディテクト)
11. Color(カラーDTL)
Color DTL は画面全体の DTL 量は変えずに、被写体の特定色相部分だけの DTL 量を調 整する機能です。この機能により、特定色相部分のみをくっきりさせたり、ぼかしたりすることが出 来ます。この機能を使う場合、事前に色の選択をする必要があります。(関連機能:AHD オ ートヒューディテクト)
12. HI-Light(ハイライト DTL)
ハイライト DTL とは、高輝度部分(KNEE がかかった部分)の DTL レベルを上げる機能で、高 輝度なほど DTL レベルが高くなるように制御します。GAIN(強調するレベル値を設定)及び LIMIT(強調される DTL レベルの上限を設定)にて調整します。LIMIT の数値については、 "マイナス"方向がリミットしない(解除)になり、"プラス"方向でリミットがかかる方向で DTL レ ベルを低くします。

13. Clear VF DTL
本線映像ではなく VF 映像用の専用機能で、従来に比べフォーカスが合っていない部分のエッ ジ付加量を少なくすることで、その差を大きくし、フォーカスを合わせやすくするサポート機能です。
